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大阪地方裁判所 昭和47年(む)269号 決定

主文

本件準抗告の申立を棄却する。

理由

一、本件準抗告の申立の趣旨は要するに、被疑者は罪を犯したことを疑うに足りる相当の理由があるのみならず、刑訴法六〇条一項一、三号に該当することが顕著であるのに、逮捕手続が違法であるとして勾留請求を却下したことは、判断を誤ったものであるから、右裁判を取り消したうえ、勾留状の発付を求めるというにあり、その理由は別紙のとおりであるから、ここにこれを引用する。

二、そこで検討するのに、本件記録によると、本件被疑者が特に異常な挙動、その他周囲の事情から合理的に判断して他人の生命又は身体に危害を及ぼすおそれがあると認められる行動をなしたとは思料されないのに警察官が被疑者に対し、提出させるための説得行為をすることなく、被疑者のポケットからナイフを取りあげた行為は、警察官職務執行法二条、銃砲刀剣類所持等取締法二四条の二等の諸規定によって許容される行為とは認められないので、原裁判官が右取りあげ行為を違法とした判断は相当である。

三、従って本件においては違法な差押えによって銃砲刀剣類所持等取締法二二条違反の現行犯であると判明したというべく、かような違法な差押えによって得た資料によって現行犯であると認定し逮捕することは違法である(本件を現行犯であると認定するにいたる重要な過程に瑕疵がある)。

四、以上のとおりであるから、結局現行犯逮捕手続が違法になるとして検察官の本件勾留請求を却下した原裁判は相当であり、本件準抗告は理由がないから、刑事訴訟法四三二条、四二六条一項を適用して主文のとおり決定する。

(裁判長裁判官 山中紀行 裁判官 河上元康 森野俊彦)

<以下省略>

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